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「仕事に集中するために、家庭のことは後回しにしよう」と考えたことはありませんか?
実際に、仕事を優先しすぎて、仕事と家庭のバランスが取れずに、悩んでいる人は少なくないかもしれません。
しかし、家庭環境が、仕事のパフォーマンスに関係しているとしたらどうでしょうか。
バース大学などの研究では、家庭環境を変えようと取り組んだ週ほど、「仕事で新しいやり方に挑戦する行動(変革行動)」が多く見られました。
この流れは、家庭や職場で「自分のやり方が認められている」と感じている人で確認されました。
この記事を読んでわかること
- 家庭環境を変えようと取り組んだ週ほど、仕事でも「新しいやり方に挑戦する行動(変革行動)」が多かった
- 家庭と仕事の関係性が確認されたのは、家庭や職場で「自分のやり方が認められている」と感じている人だった
- 対象となったのは、フルタイムで働く異性の「共働き夫婦」
本記事は、科学的知見や専門家の知見、研究データの紹介を目的としており、医学的アドバイスではありません。
診断や治療については、必ず専門医にご相談ください。
また、本記事は執筆時点の情報をもとに作成しています。最新の情報については、必ずご自身でご確認ください。
用語解説
指示を待つのではなく、主体的に現状のやり方を見直し、新しい方法や挑戦を取り入れる行動を指します。
心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念で、ある状況において「自分ならうまく対処できる」という自分の可能性に対する確信や自信を指します。
公開日:2025年5月15日
掲載誌:Journal of Occupational and Organizational Psychology
論文:「 Understanding the dynamics of strategic renewal across domains: A work–home resources model perspective 」

著者:SHO|鍼灸師
豪華客船の専属鍼灸師として、40ヶ国160都市以上を巡り、世界中のクライアントを治療してきた経験を持つ治療家。
家庭環境を変える取り組みは、仕事のパフォーマンスに関係するのか?
家庭環境を変えるには、役割分担の話し合いや、家庭内ルールの見直しなど、時間も手間もかかります。
仕事が忙しいと後回しになりがちなのも、無理はありません。
しかし、家庭での役割やルールを自分から変えていくことと、仕事で新しいやり方に挑戦することは、どちらも「自分から変えようとする行動」という点で共通しています。
では、同じ人が自分から家庭環境を変えようと動いた際に、仕事でのパフォーマンスは変わるのでしょうか?
そこで研究チームは、米国の共働き夫婦147組を対象に、「家庭環境を変える取り組み」と「仕事で新しいやり方に挑戦する行動(変革行動)」との関係性を、6週間追跡調査しました。
家庭と職場に共通していたのは、「自分のやり方が認められている」という感覚
6週間の追跡調査の結果、家庭環境を変えようと取り組んだ週には、家庭内で時間が経つのに気づかないほど没頭し、自然とアイディアが生まれ、すべてを自分でコントロールできているという感覚が、強くなる傾向が見られました。
さらに、この傾向が強い週ほど、想定外のことが起きても「自分なら対処できるという自信(自己効力感)」が高く、仕事でも「新しいやり方に挑戦する行動(変革行動)」が多く見られました。
つまり、家庭環境を自分から積極的に変える行動が、自信に繋がり、仕事のパフォーマンスを支える土台になっていた可能性があります。
しかし、これらの関係性は、誰にでも見られたわけではなく、家庭や職場で「自分のやり方が認められている」と感じている人で確認されました。
これらの結果から、自信があっても、「周りに認められていない」と感じていると、仕事での「変革行動」には結びつかない場合があると考えられます。
仕事のパフォーマンスは、仕事の中だけで決まるものではなかった
今回の研究では、家庭環境を変えようと取り組んだ週ほど、想定外のことが起きても「自分なら対処できるという自信(自己効力感)」が高くなり、仕事でも「新しいやり方に挑戦する行動(変革行動)」が多くなる傾向が確認されました。
そして、家庭では「自分に任せてもらえる」という感覚や、職場では「結果が出なくても努力が認められる」という感覚があり、どちらも自分のやり方が認められているという点で共通していました。
このように、仕事のパフォーマンスは、家庭環境などの仕事以外からの影響によっても左右される可能性があると言えます。
さらに、この結果は、家庭や職場の環境づくりや「ワーク・ライフ・バランス」を見直す新たな視点になることでしょう。
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※本記事は、国際的な学術誌『Journal of Occupational and Organizational Psychology』に掲載された海外の査読済み論文および一次研究データに基づき、科学的エビデンスを確認した上で執筆されています。
詳しい調査方法が気になる方は、こちらもご覧ください
調査期間:6週間
対象:米国のフルタイム共働きカップル(異性カップル / 同居)
対象人数:147組
回答件数:674件(週ごとの回答)
男女比:女性50% / 男性50%
平均年齢:回答者34.64歳 / 配偶者35.15歳
平均勤続年数:回答者10.19年 / 配偶者10.76年
業種:銀行 / 医療 / コンサルティング / ITなど
回答のタイミング:毎週金曜の16時に依頼 / 回答時間は3時間
限界点:因果関係は確立できない / 主な変数が回答者の自己報告
研究機関:バース大学 / アストン大学 / UWE Bristol(英国)/ IESE Business School(スペイン)/ ESE Business School(チリ)/ UBI(ベルギー)
資金提供元:Home Renaissance Foundation / Joaquin Molins Chair for the Future of Leadership
利益相反:著者らは利益相反がないことを申告しています





