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周りに勧められた運動を試したのに、楽しむことが出来ずに、すぐにやめてしまった経験はありませんか?
「自分に合っていない運動だから、楽しめない」と思われがちですが、性格によって、楽しめる運動に違いがあるとしたらどうでしょうか。
ロンドン大学(UCL)の研究では、外向的な人ほど強度の高い運動を楽しめた一方、好奇心が強い人ほど楽しめない傾向が確認されました。
この記事を読んでわかること
- 性格によって、運動強度ごとに感じる「楽しさ」に違いが見られた
- 性格に関係なく、運動プログラムによって体力が向上していた
- 不安を感じやすい人ほど、運動プログラム後にストレスが軽減していた
本記事は、科学的知見や専門家の知見、研究データの紹介を目的としており、医学的アドバイスではありません。
診断や治療については、必ず専門医にご相談ください。
また、本記事は執筆時点の情報をもとに作成しています。最新の情報については、必ずご自身でご確認ください。
用語解説
- 外向性(Extraversion):社交性、エネルギー、刺激を求める傾向
- 協調性(Agreeableness):協力、信頼、他者への思いやり
- 誠実性(Conscientiousness):規律正しい、信頼性、計画的な目標達成
- 神経症傾向(Neuroticism):不安や緊張を感じやすい傾向
- 開放性(Openness):好奇心、想像力、新しい経験への意欲
公開日:2025年7月8日
論文:「 Personality traits can predict which exercise intensities we enjoy most, and the magnitude of stress reduction experienced following a training program 」

著者:SHO|鍼灸師
豪華客船の専属鍼灸師として、40ヶ国160都市以上を巡り、世界中のクライアントを治療してきた経験を持つ治療家。
自分が楽しく感じる運動を、性格診断から読み解く
日本では、血液型や星座による性格診断に馴染みがあり、近年はMBTIなども若者を中心に広まっています。
また、「Big Five」という性格診断は、運動・スポーツ心理学で最もよく使われており、自己理解だけでなく、企業の採用にも活用されています。
そこで研究チームは、一般の成人を対象に、強度の異なる運動を実際に行ってもらい、「Big Five」による性格診断と運動強度ごとに感じる「楽しさ」の関係性を調べました。
性格によって、楽しく感じる運動は違っていた
運動の直後に参加者が感じた「楽しさ」を評価してもらった結果と、「Big Five」による性格診断との関係性を調べたところ、以下のような傾向が見られました。
| 運動 | 楽しめた人 | 楽しめなかった人 |
|---|---|---|
| ストレッチ | 不安を感じやすい人 | – |
| 低強度のサイクリング(15分) | – | 不安を感じやすい人 |
| 低強度で長く続けるサイクリング(50分) | 協調性が高い人 | – |
| 強度を途中で上げるサイクリング | – | 不安を感じやすい人 / 好奇心が強い人 |
| 高強度インターバル(全力の運動と休息の繰り返し) | 外向的な人 | 好奇心が強い人 |
| 限界まで負荷を上げるテスト | 外向的な人 | – |
| 筋トレ | 性格との関連なし | 性格との関連なし |
また、8週間の運動プログラムでは、性格に関係なく、体力の向上が確認されました。
つまり、運動の成果は性格を問わず出ていたのに、運動で感じる「楽しさ」は性格によって違いが見られたことになります。
さらに、運動プログラム後の自己申告によるストレスチェックでは、不安を感じやすい人ほど軽減する傾向が見られました。
ただし、今回の結果は、参加者の7割超が、好奇心が強い人・誠実な人・不安を感じにくい人であったことから、偏ったデータの可能性があります。
また、性格と運動強度の関連性を調べたものであり、性格に合わせた運動をすると、楽しみながら継続できることを示したものではありません。
運動が楽しめなかった理由は、性格にあるのかもしれない
この研究では、性格に関係なく、8週間の運動プログラムで体力が向上した一方で、楽しく感じる運動は性格によって違うことが確認されました。
もしあなたが、運動を楽しめず、継続できなかった時に、「自分に合っていない」という漠然とした感覚で判断するのは早いかもしれません。
今回の結果は、性格診断という別の視点で読み解く手がかりになるでしょう。
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※本記事は、国際的な学術誌『Frontiers in Psychology』に掲載された海外の査読済み論文および一次研究データに基づき、科学的エビデンスを確認した上で執筆されています。
詳しい調査方法が気になる方は、こちらもご覧ください
期間:8週間
実施場所:実験室での測定 / 自宅での運動
対象:一般の成人132人(女性56人、男性76人) / 86人が完了(介入群51人 / 対照群35人)
年齢:平均38歳
除外基準:身体活動準備質問票(PAR-Q)で、安全に運動ができないと判断された人
グループ分け:年齢・性別・BMI・最大酸素摂取量で照合した無作為化(介入群78人 / 対照群54人)
介入内容:自宅でのサイクリング3種(低強度で長く続ける50分 / 強度を途中で上げる25分 / 高強度インターバル) / 週1回の自重トレーニング
強度の測定:心拍計で管理
対照群:普段どおりの生活 / 週10分のストレッチの案を提供 / モニターなし
性格の測定:BFI-10(Big Fiveの10項目版)+協調性のみ1項目追加した計11項目
性格の分布(得点が1以上の人の割合):外向性58% / 誠実性74% / 協調性69% / 神経症傾向29% / 開放性77%
ストレスの測定:PSS-10(10項目の知覚ストレス尺度) / 介入の前後に実施
楽しさの測定:運動の直後に1〜7点で評価 / 実験室の2種(低強度サイクリング、最大酸素摂取量テスト)と自宅での運動(1週目のみ)
体力の測定:最大酸素摂取量テスト(サイクリング、負荷を段階的に増加)/ 腕立て伏せ(1分)/ プランク / 体組成(生体電気インピーダンス)
体力の変化(介入群):最大酸素摂取量38.7→41.4 ml/kg/分 / 最大パワー265→280 W / 腕立て伏せ24→32回 / プランク136→170秒
基礎体力と性格:外向的な人ほど、最大酸素摂取量・無酸素性作業閾値・最大パワーが高い / 誠実な人ほど、腕立て伏せ・プランクの成績が良く、週の運動時間が長く、体脂肪率が低い / 不安を感じやすい人ほど、運動後の心拍回復が悪い
研究機関:ロンドン大学(UCL)運動・健康研究所 / 認知神経科学研究所
倫理審査:UCL研究倫理委員会が承認
資金提供元:該当なし
利益相反:著者らは利益相反がないことを申告しています





